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ユーザーBを発見し、記事をリライトして順位上昇した事例

メディア事業本部・SEO事業部の早川結斗です。キュービックに新卒入社し、現在入社4年目です。クレカジャンルのSEOメディアグロースを担当しています。

「ユーザーBのインサイトb」とは

キュービックでは、「インサイトに挑み、ヒトにたしかな前進を。」というミッションを掲げています。

ヒトのココロの奥底に眠る「インサイト(深層心理)」を追求しつつ、日々メディアの改善を行なっています。

タイトルにある「ユーザーBのインサイトb」は、19期のメディア事業本部のテーマ。これまで定義していたユーザーとインサイト(ユーザーAのインサイトa)を疑い、インサイトワークにより新たな「ユーザーBとインサイトb」を見つけ出そうという目的で打ち出されたものです。

今回は、これらを実践して成果を出し、事業本部に共有した施策の事例を紹介していきます。

一度の施策で「圏外→15位」まで順位が上昇


月間検索vol、約60,000のKW

コンテンツSEOはコツコツ施策を打ち、徐々に順位を上げていくのが基本的な戦い方ですが、今回は一度の施策で大きく順位が上昇しました。

それは、ユーザーの検索ニーズ(Needs Met)にしっかりとヒットしたためだと見立てています。

施策実施の背景

早速その施策のプロセスをご紹介する前に、2点ほど前提情報を説明します。

①商標記事のコンテンツ改善である
今回は「商標記事」といって、クライアントの商材を紹介する記事の改善を実施しました。

私はクレジットカードジャンルを担当しているので、「〇〇カード」とカード名で検索して流入するユーザーに向けた記事になります。

②順位下落が起きていた
2023年2月頃に新規記事として作成し、2023年9月以降、徐々に順位が下がっていきました。

売上に貢献していた記事なので、改善施策を実行し、順位を戻す必要がありました。

ここからは具体的にどんなプロセスで施策の実施まで至ったのかを紹介していきます。

ユーザー10名への定性調査を実施

私は、定性調査(インタビュー)を中心に「検索ユーザーを知る」ことに注力しました。

以下は、キュービックでベースにしているインタビューの実施の流れです。

この記事では、このうちの1〜3までの具体的なプロセスを紹介します。

インタビューの目的と仮説を設定する

インタビューを始めるにあたって、まず重要なことが以下の2点です。

1.インタビューの目的を設定する(=問いを立てる)
2.仮説を設定する

インタビューの目的を設定する上で重要なのは「問いを立てる」ことだと考えています。

つまり、「どうすれば順位が上がるのか」(how)ではなく「なぜ順位が低下したのか」(why)に思考を向けることです。

あわせて、立てた「問い」に対する仮説を考えていきます。

今回は、「☆☆カードに対するユーザーの価値観が変化しているのでは?」という仮説を立てました。(具体的なカード名は伏せておきます)

実は、☆☆カードは2023年に新しくリリースされたもので、この記事もカードリリースとほぼ同時に公開した記事です。

少ない情報から制作された記事のため、公開から半年以上も経過する中で、☆☆カードに対してユーザーが求める情報は徐々に変化していったのではないかと仮説を立てました。

☆☆カードを検討する中で記事を見にきているユーザーに向けて、☆☆カードの魅力を伝えることで商標記事の介在価値が最大化するのではと考えました。

そこで、「ユーザーは☆☆カードにどんな価値を感じているのか?」を知ることをインタビューの目的に設定しました。

ターゲットを設定する

インタビューの目的と仮説が整理できたため、次にユーザーの分類をしていきました。

分類の目的は「ヌケモレをなくすこと」です。

限られた時間と予算の中でインタビューを実施するために、被験者をある程度絞って抽出していきます。

①の「☆☆カードを持っていなくて、☆☆カードに乗り換えようと思っているユーザー」
②の「☆☆カードを今使っていて乗り換える予定はないユーザー」

が今回のインタビューのターゲットだと考えました。

商標記事を通して、①のユーザーを、②の状態に変容させていくことで、商標記事の介在価値を最大化させることができるのでは、と考えたのが背景です。

①と②のユーザー、合計10名にインタビューを実施しました。

「ユーザーB」の発見

調査する前は、以下のようなユーザーAを想定していました。

ところが、インタビューの結果、ユーザーBがいました。

高い還元率ではなく、「お金の管理」という面で、☆☆カードに期待しているユーザーBが存在しており、還元率をメインに言及していた既存の商標記事ではユーザーBの疑問は解決できていないことがわかりました。

「ユーザーB」に向けた施策の実施

☆☆カードの価値がユーザーBに伝わり切っていないことがわかったので、ユーザーBに向けた施策をいくつか実施しました。

改めて、結果は以下の通りです。

Needs metの度合いが高まったことにより平均順位の大幅な改善に繋がりました。


まとめ

キュービックでは、定性分析(インサイトに挑む)を重要なプロセスだと捉え、デジタルメディアの世界で戦っています。

個人的にも、デジタルマーケティングの世界でインサイトワークに挑戦できる環境はとても貴重です。

定量分析ももちろん重要ですが、顧客インサイトからビジネスに貢献できるマーケターになることが、広義のマーケターとして活躍していくためにとても重要だと感じていますし、インサイトワークに挑戦できるキュービックの環境は、自身のキャリアにも非常にプラスだと感じています。

デジタルマーケティングの世界でインサイトに挑戦できるという稀有な環境で、一緒にユーザーのインサイトに挑みませんか?


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