キュービックのUI/UXデザイナーが本気で推す「これを読めば仕事が進む!」書籍 11選
デザインの世界は日々進化し続け、ユーザーのニーズや技術の進化に対応するために常に新しい知識やスキルが求められます。しかし多くのデザイナーにとって、その膨大な情報を効率的にキャッチアップするのは容易ではありません。
そこで、この記事では、キュービックの現役UI/UXデザイナーが厳選した「これを読めば仕事が進む!」という必読の書籍11選をご紹介します。
初心者から上級者まで、あらゆるレベルのデザイナーにとって有益な情報が詰まったこれらの書籍を通じて、あなたのデザインスキルを一段と高めましょう。この記事が、あなたのデザインの旅における新たなインスピレーションと成長のきっかけとなれば幸いです。
まずは〜UI編〜
Web Designing
☞おすすめするヒト
web界隈で話題になっているトレンドやデザイン情報を幅広く取り入れられる雑誌です。他社の制作現場の情報や制作観点、今ホットなサービスやUIなどの紹介もあるので、定期購読しています。デザインシステムやAI、デザイナーの言語化や制作の基本なども学べるので、毎回必ず発見と学びがある情報誌です。
インフォグラフィック制作ガイド 「関係」を可視化する情報デザインの手引き
☞おすすめするヒト
インフォグラフィック・デザイナーの櫻田潤さんによる、インフォグラフィックの定義から制作プロセスまでを一冊にまとめたガイドブックです。
インフォグラフィックはトレンドとしてメディアやコーポレートサイトなど様々なシーンでよく見かけます。WEBメディアを運営するキュービックでも、複雑な情報の説明にインフォグラフィックをよく用いるようになりました。
この本を読んで改めてハッとしたのは、インフォグラフィックの定義についてです。
インフォグラフィックはわかりやすさやビジュアルとしてのキャッチーさ、トレンド性などが注目されがちですが、ここではインフォグラフィックを「情報の関係に見た目・形を与え、見えにくかった物事の関わりを見えやすくする」ものとして定義しています。
何のためにインフォグラフィックを使うのか?「INFO」が頭につくのはなぜなのか?インフォグラフィックを「デザインする」とはどういうことか?
著者の櫻田さんがインフォグラフィック・デザイナーとして活動される中で、これらをどう理解していったか、これから私たちはどのように情報を扱っていくべきかを考えることができます。
文中では具体的な制作の流れや基本の型なども紹介されており、インフォグラフィックに興味がある人から実際に制作のヒントにしたい人まで幅広い人がワクワクできる内容になっています。
自分自身も情報を扱うデザイナーとして、単にビジュアルを作るのではなく、自身の視点を組み合わせつつ公平にどう伝えるか?といった編集者としての責任を改めて自覚しました。ファンとしては、既刊との色合いやトーンの変化にも注目したい一冊です!
改訂版 実例付きフォント字典
☞おすすめしたヒト
フォントの使い方に迷った時に重宝する一冊!
結構有名な本なため、知っている方も多いと思いますが、今回はPIE Internationalさんが発行している、フォント選びに迷った時におすすめな「実例付きフォント字典」を紹介します!
この本には実例が多数掲載されており、フォントがどのようにデザイン上で使用されているかを見て学ぶことができます!また、フォントが与える印象や歴史なども、分かりやすく簡潔に記載されています。
Adobeやモリサワなど、よく使用されるフォントの実例も豊富に掲載されています!普段使用しにくいと思っているフォントも、使用イメージが分かりやすくなり、自分のデザインに取り入れやすくなると思います。
フォント選びに困ったときや、デザインの参考にしたいときに大変役に立ち、プロから初学者までどなたでも使いやすい本だと思います。
ちいさくはじめるデザインシステム
☞おすすめするヒト
この本は、SmartHRにおけるデザインシステムの立ち上げを例に、小規模なチームやプロジェクトがデザインシステムを導入し、スムーズに運用するための具体的な手法や考え方を紹介しています。
現在、キュービックのメディアでもデザインシステムの導入を進めており、「なぜ必要なのか?」や「具体的に何をすればいいのか?」といった疑問を整理するのに役立ちました。
SmartHR以外にも、様々な企業や組織のデザインシステムの導入経緯や現状、課題が掲載されているので、これからデザインシステムの導入を考えている方にとって大いに参考になる本だと思います。
マネジャーの全仕事 いつの時代も変わらない「人の上に立つ人」の常識
☞おすすめするヒト
「部下をもったら最初に読む本」と称される、新任マネジャーの教科書的書籍です。マネージャーが担うべき仕事とは何か、上司や部下との関係をどう築くか、問題に直面した時にどう振る舞うか、チームをどのように作り上げるかなどが綴られており、最後に、人としてどうあるべきかを説いています。
自身の偏見もありますが、デザイナーという仕事は、最終的には「モノ」に向き合う仕事であり、そのディティールにこだわることができる、ミクロな視点が不可欠な仕事です。一方で、視野が狭く、点でものごとを見てしまっている状況に陥ることもしばしばあります。
そこで、マネージャーという、「ヒト」に向き合い、いかに多様性を受け入れ、どうチームの出力を上げられるか、というマクロな視点が必要な仕事のことを、少しでも理解できれば、デザイナーとしても成長できるのではないかとも思い、この本を手に取りました。
正直、まだおすすめできるほど、この書籍を活かせてはいないですが、結果この本で終始語られている人間力を上げることが、デザイナーとしても、ビジネスマンとしても、成長できるのではないかと感じています。上から目線で恐縮ですが、マネージャーという肩書がすでに付いている方も、改めてこの本を読んで、ご自身を顧みてもよいのではないかと思いました。
小野さんはもう一冊紹介してくれました🙌
オブジェクト指向UIデザイン──使いやすいソフトウェアの原理
使いやすいUIとは何か、どのように作られているかを、事例や実践課題を交えて紐解いてくれる一冊です。
この本の主題である、オブジェクト指向ユーザーインターフェース(OOUI)は、ユーザーが能動的に利用するプロダクトのユーザビリティを高めるための非常に有効な設計(思想、なのかな)です。
ユーザーがまずに見たいものは何か、どうやって見たいのか、どう扱いたいのか、など、人間の意識と操作の間の段差をいかに無くすかを、やや専門的(この著者がかなりニッチだとどこかで聞いたことがあります)ですが、丁寧に説明してくれるので、早く実践してみたい!と思わせる一冊です。
画面設計における、最適なレイアウトパターンの紹介や、「これ(とあるパーツ)、こんな名前なのね!(造語もありそうですが)という小さな発見などがあるので、シンプルにUIの知識も深まるところもポイントです。
いつか自分で、世の中に無いサービスを生み出す時に(そんな日は来るかは置いといて)、最初からこの本に沿って設計してやるぞ、と考えています。
続いて〜UX編〜
UXデザインの教科書
☞おすすめするヒト
『UXデザインの教科書』は、若いデザイナー志望者にとって必携の一冊です。著者の安藤昌也氏は、長年にわたりUXデザインの第一線で活躍してきた実績を持つ専門家であり、その経験と知識を惜しみなく共有しています。本書は、UXデザインの基礎から応用までを体系的に学ぶことができる、まさに「教科書」としての役割を果たしています。
この本の魅力は、その分かりやすさにあります。専門用語や難解な概念も、具体的な事例や図解を交えて解説されているため、初心者でも理解しやすい構成になっています。また、実践的なワークショップ形式の課題も豊富に盛り込まれており、読者が自ら手を動かして学ぶことで、知識を確実に身につけることができます。
さらに、デザイン思考やユーザーリサーチ、プロトタイピングといった現代のUXデザインに不可欠なスキルも詳細に解説されています。これにより、読者は単なる理論だけでなく、実際のプロジェクトに役立つ具体的な手法を身につけることができます。
『UXデザインの教科書』は、デザイナー志望者が確固たる基礎を築き、プロフェッショナルとしての第一歩を踏み出すための最良のガイドとなるでしょう。この一冊を手に取ることで、あなたのデザインキャリアは大きく飛躍することでしょう。
伊藤さんからも、もう一冊ご紹介🙌
手書きの戦略論 「人を動かす」7つのコミュニケーション戦略
この本はデザインの基本を超えて、「人を動かす」というマーケティングコミュニケーションにおける戦略的な考え方を身につけるための素晴らしいガイドです。磯部さんは、長年の経験から得た洞察や知識を惜しみなく共有してくれています。
具体的な事例を交えて、成功する様々な戦略の立て方をわかりやすく教えてくれます。戦略的思考の基本から実際のプロジェクトでの応用まで幅広くカバーされており、実践的なスキルを磨くための貴重なヒントが満載です。
デザイナーにとって『手書きの戦略論』は、デザインの表面的な技術だけでなく、深い戦略的な考え方を身につけるための一冊です。この本を読むことで、デザインストラテジーをも活躍の領域にするデザイナーへの道を進むことができると思います。
あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか ── 論理思考のシンプルな本質
☞おすすめするヒト
この本は、デザインの本ではなく発想を鍛えるための本です。
ユニークな発想をする人を見ると生まれつき才能があるんだな、センスがあるんだなと思うことがあると思います。しかし、この本では、発想力というのは論理思考力であると主張しています。また、ユニークな発想ができる人がどのようにものを考えているのかというのを解説してくれています。
発想力を鍛えたいと考え手に取りましたが、非常に分かりやすく書かれており、自分がいかに脳みそを使っていなかったかというのを痛感しました。発想力を鍛えたい方にぜひおすすめしたい本です。
UXリサーチの道具箱 ―イノベーションのための質的調査・分析
☞おすすめするヒト
この本はUX(ユーザーエクスペリエンス)デザイナーやリサーチャーが日々の業務で使用できる、実践的なリサーチ手法をまとめた一冊です。初心者から経験者まで幅広い層に向けて具体的な方法論やツールの使い方を詳細に解説しており、ユーザー中心設計の重要性を理解し、実際にユーザーリサーチを行うための知識とスキルを学ぶことができる本です。
本書をおすすめする理由は、その実践的な内容にあります。理論だけでなく、現場で役立つ具体的な手法が豊富に紹介されているため、初心者でもすぐに実践に移すことができます。また、各手法の適用事例やケーススタディも多数収録されており、自分のプロジェクトに応用しやすい点も魅力です。
ユーザー中心のデザインを実現するためには、ユーザーの声を正確に理解し、それをデザインに反映させる力が不可欠です。実践的なリサーチスキルを身につけ、より良いユーザー体験を提供できるデザイナーを目指したい方にぜひ一読していただきたい本です。
コンセプトの教科書 あたらしい価値のつくりかた
☞おすすめするヒト
「コンセプトの教科書」は、細田高広氏が書いたコンセプトメイキングの実践的な学習書です。この本では、コンセプトを「全体を貫く新しい観点」として定義し、その重要性を解説しています。著者は固定的なステップを使わず、6つの空欄をピラミッド状に並べたフレームワークを提示して、柔軟な思考を促しています。
この本は豊富な事例と具体的な方法が丁寧に説明されていて、すぐに実践できる実用的な教科書となっています。新しい価値を生み出すためのコンセプト作りのスキルを効果的に学べます!
UXデザイナーにとって、プロジェクト全体を貫く一貫したコンセプトを持つことは、ユーザー体験の質を高めるために不可欠です。コンセプトが明確であることで、チーム全体が同じ方向を目指して働けるようになります。
以上、キュービックのUI/UXデザイナーが選んだ11冊のおすすめ書籍をご紹介しました✏︎
これらの本があなたのデザインの仕事に役立ち、新しい発見やアイデアをもたらしてくれることを願っています。デザインの世界はどんどん変わっていきますが、良い本を読むことでその変化に対応する力がついてきます。ぜひ、これらの書籍を参考にしてみてくださいね。
皆さんのデザインの旅がより豊かで楽しいものになりますように⭐️
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