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「家業を継ぐために...新卒でスキルを身につける」未来の経営者が100億のプライベートカンパニーだからこそできることを語る

社員’s profile

石田寛国(いしだ・ひろくに)
WEBマーケターとしてSEOや既存メディアのグロースを推進した後、新規メディアの立ち上げ部署に異動し、自社メディアのノウハウを活かして他社との協業で新規メディアを開発。入社当初から「新規事業に携わりたい」という強い意向を持ち、2023年3月には子会社「アンパサンド」の前身である「キュービックベンチャーズ」に出向し、M&A対象案件の検証や社外の起業家との協働、インキュベート支援を行うことに。2024年からはハイマネージャー株式会社に出向し、WEBマーケティング事業の立ち上げを手掛け、補助金対応や営業、経理、資料作成、ユーザー動向データの分析など幅広い業務を担当。


自分の人生を通じて誰かを豊かにしたい

ー就活はどのように進めましたか?

学生時代はずっとサッカーのプロになりたいと思っていたためそんなに早期から就活ついては考えていませんでした。
就活を始めたきっかけも、大学まで行かせてもらったから親を立てるようなつもりで始め銀行やメーカー、金融、ホテルなど片っ端から大手を受けました。就活初期は内定取得後親を説得し、海外でサッカーのプロになろうと思っていました。

しかし、就活の過程で自分の内面と向き合ったとき、「自分の人生に胸を張れる人を増やす」そのことに人生をかけていきたいと思いました。その結果サッカーではなく、自らがビジネスの領域で社会に影響を与える起業という道を目指し始めました。

学生時代には何者でもない自分に悩んでいたサッカー部の友人を自分が主催したイベントに誘い、彼の世界観を広げるきっかけを作った経験があります。その友人が、僕が誘ったイベントをきっかけに世界一周に行きイキイキしている姿を見て、「自分の少しの行動で、誰かの人生の捉え方や過ごし方がこんなに変わるんだ」と実感しました。

それから「ヒト起点で物事を考えて、誰かの人生を豊かにできる」かつ、起業する上での知識やスタンスが身につくような企業を就活では探していました。

新卒で入社したキュービックは、若手にも売上金額の責任が発生する事業的な側面と「ヒト起点で物事を考える」「相手以上に相手のことを考えたうえで価値を提供する」というカルチャーが浸透している組織的な側面の2軸で選びました。

「新規事業をやりたい」が叶った日

新卒1年目の頃から最大で4つのメディアを同時に立ち上げに携わったり、ふるさと納税という新しいジャンルにも挑戦し、エンジニアとの協働も新卒3年目という早い段階で経験しました。「新規事業をやりたい」の意思を汲んでもらい、アンパサンドの前身であるキュービックベンチャーズに出向。多岐にわたる事業に挑戦する機会を得ました。

具体的には、1on1伴走サービスや社内向けピアボーナスサービス「Sunby」、霊園管理プラットフォーム事業などに携わりました。特に霊園管理プラットフォームでは、実際に車を借りて八王子周辺の霊園に飛び込み営業を行うなど、現場感のある経験もしました。また、インバウンド向けのサイト管理やコントロール業務にも従事しました。


キュービックグループ会社「アンパサンド株式会社」


― グループ会社「アンパサンド」での仕事は、これまでと、どう違いましたか?

アンパサンドでの仕事で最も大きく違う点は、全ての意思決定を自分で行わなければならないことです。社内に成功事例がないため、まずは細かな情報を集め、それを分析した上で意思決定を行う必要があります
ただし、壁打ち相手がいるという点は非常に恵まれていると感じています。エンジニアリングの専門知識が必要な場合にはCTOの加藤、起業の文脈では代表の後藤に相談をしました。また、キュービック本体のリソースを活用できるのも大きな強みです。デザイナーやエンジニアといった社内のスペシャリストがプロジェクトをサポートしてくれます。

さらに、キュービックはヒトへの投資だけでなく、金銭的な投資も積極的に行ってくれるため、幅広いチャレンジを試みることができています。一方で、個人的なモチベーションに関する話ではありますが、このように豊かな環境が与えられている分、危機感を抱きにくい側面もあります。
例えば、キュービックは売上100億円を超える企業であるため、所属している安心感があります。他の立ち上げ間もないベンチャー企業のように、日々の資金繰りに追われたり「明日にはキャッシュアウトしてしまうかもしれない」といった切迫感が生まれにくいのです。

お金も投資してもらえるし、支援もある…けれど立ち上げできなかった

新規事業の立ち上げでは、デスクトップリサーチに加えて地道な調査を通じてユーザーの課題を見つけることが、市場を見つけるための第一歩です。すでに市場価値レポートなどで明確なデータがある領域であれば、それを参考にできますが、例えば「霊園管理」のように市場規模が全く分からない分野では、まず飛び込んで情報を集めるところから始めるしかありません。その中で得た情報を元に、マクロとミクロの両視点で分析する。このプロセスこそが事業開発の醍醐味であり、同時に面白さでもあります。

デスクトップサーチとユーザーインタビューを通じて「これだ!」と思える市場を発見し、多くの人から「そんなサービスがあったら使ってみたい」との反応を得ても、いざサービス画面を作って見せてみると、「便利そうだけど、お金を払うとなると…」という微妙な反応に変わることがしばしばあります。口頭でのヒアリングと、実際に目に見える形で試してもらう場面とでは、ユーザーの反応が全く違うことを痛感しました。こうした部分が事業立案の難しさであり、乗り越えるべき大きな壁だと感じました。

1年間、新規事業の立ち上げに取り組む中で、事業開発のしんどさを身をもって経験しました。HR領域での事業立ち上げを目指していたのですが、世の中には「課題はあるけれどお金にならないもの」や「お金にはなるが自分がやりたいと思えないビジネスモデル」が多く存在しています。
ビジョンを掲げて、自分のやりたいことにこだわると、マネタイズが難しい場面が多いことを痛感しました。この経験は、自分にとって非常に学びの多い場となりました。

そんな中、私は就職活動の時から「HR領域の事業を創りたい」という思いを持ち続けており、そのことをアンパサンド代表の後藤やキュービック代表の世一にも伝えていました。
ちょうどその頃、M&Aをした人事サービス「ハイマネージャー」が新たな人材を求めているという話が持ち上がりました。そして、世一からアンパサンドの代表である後藤に打診があり、私は出向することになったのです。

キュービックグループ会社「ハイマネージャー株式会社」

― 新規事業開発の「アンパサンド」から、すでにHR領域のサービスを持つ「ハイマネージャー」へ。実際に「ハイマネージャー」で仕事してみてどうですか?

実際にハイマネージャーで仕事をしてみて、学んだことが数多くあります。その中でも特に、経営に対する解像度が高まっている点です。キュービックのメディア事業時も、アンパサンドの新規事業時も中長期的な視点を持っていましたが、基本的にPL(損益計算書・どれくらいの投資でどれくらいの売上や利益がだせるか)と事業ばかりを見ていました。しかしハイマネージャーではBS(貸借対照表)CF(キャッシュフロー計算書)や組織の立ち上げも身近に触れることができ経営という抽象的なものに対する解像度が高まっています。

ハイマネージャーは、現在少数精鋭の組織であり、私はマーケティングの専任のため、自ら集めた情報をもとに提案し施策を実行しています。例えば一つの施策に100万円かかる場合、その価値があるかを代表にプレゼンし、プレゼン内容によって投資が決まります。その結果が業績に直結するため、責任とプレッシャーは非常に大きいです。最初は大変でしたが、今ではこの状態に慣れ、経営者視点でどうプレッシャーと向き合いながら意思決定しているかを日々学んでいます。

経営に対する解像度が上がった今、経営者という立場は、現在の自分とは比べ物にならないほど大変だということを実感しています。それでも、早くその立場になりたいと感じている自分がいます。

ハイマネージャーで働いていることはとても楽しいです。もちろん、「どうするの?」と迷ったりうまくいかないこともありますが、それがまたヒリヒリとした実感を生み、実際に進んでいることを感じる瞬間があります。その結果として、ユーザーに価値を提供できていることを実感しています。

WEBマーケができる=成長フェーズのサービスで集客ができる、ということ

ーキュービックやアンパサンドでの経験が、ハイマネージャー株式会社での仕事にどう活きていますか?

まず、WEBマーケターのスキルはどんな仕事にもいきてくるなというのを実感しています。WEBマーケができるということは、つまり「Webを通じた集客ができる」ということです。Webマーケティングのスキルがあれば、広告運用は「お金をかければ集客できる」、SEOなら「時間をかければ集客できる」と、サービスを成長させるために大事な集客できるんですよね。

さらに、事業開発ではデータ分析が非常に重要です。例えばどのフォームが開かれているのか、性別やクリックのタイミングを調べるなど、様々な角度から分析を行います。定量的な数値を確認しながらインサイトを掘り下げ、高品質なデータ分析を行うことで、より精度の高い仮説を立てられるようになります。この経験は事業開発における大きなアドバンテージとなっています。

次にアンパサンドでの経験ですが、ここで身につけたのは「意思決定のスピード」と「抽象的なテーマに向き合う胆力」ですね。
成功事例のない新規事業の立ち上げに取り組む中で、短期間で決断し、次のアクションを実行することが求められました。特に新規事業では明確な解がないまま進めなければならない場面が多々あります。抽象度の高い課題に向き合い、自分なりに仮説を持って地道なリサーチや営業を繰り返し解を見出す胆力が、自然と鍛えられていったのです。

そしてやはり一番身についてよかったなと思うことは「インサイトに向き合う姿勢」ですね。まず前提を疑うことから始まるんです。会社の方針だからといって、本質から外れたことをやっていてはユーザーに価値を提供できないときがあります。、これは経営が間違っているということではなく、持ち合わせている情報が現場と経営では違うため意思決定が異なってしまう事があるのです。でも、キュービックでは「これは〇〇より△△のほうがいいのではないか?」と前提を疑って「本質を追求する」ことを大事にしていて、それが社会人キャリアの土台になっています

単に売上を上げることが目的じゃないんです。最も大切なのは、ユーザーに価値を届け、その対価としてお金をいただくという発想。これを徹底できる環境がありがたいなと思っています。

創業100年以上続く老舗企業の経営者へ

ー将来、挑戦したいことはありますか?

キュービックでのキャリアを通して、シンプルに経営が面白いと思えるようになりました。

僕の家は100年以上続く時計ベルトと修理の老舗企業です。父で3代目となります。継ぐかどうか迷った時期もありましたが、つい最近、将来的に継ぐ決断をしました。

今は次期後継者として、自身のスキルを上げたり、さまざまな経営者にお話を聞いて勉強している段階です。父の会社は80名ほどの中小企業です。そのヒトたちの人生を豊かにすることと、社会に価値を提供することの両立を実現する企業にしていきたいと思っています。世の中に存在する会社の98%は中小企業です。ゆくゆくはそういった中小企業で働く人々の生活を豊かにできるような事業に心血を注ぎたいです。

売上高100億超えのプライベートカンパニーだからこそできること

ーぜひ事業開発を目指す学生のみなさんにメッセージを。

学生の皆さんが「自分のアイディアで、この世にまだないものを起業したい」と希望を口にしてくれることが多いですが、厳しいことを言うようですがそれはほぼ不可能だと思います。

”新しい価値を生み出す”のは、非常に難しく、実際にはすでにある事業の模倣から始めなければなりません。最初は私も新しいものを作りたいと思っていましたが、すでに考え尽くされていることがほとんどです。まずは模倣から始め、コミットしないと事業は作れません。優秀でいろんな経験を積んだ人たちでも簡単には成功できないのが新規事業開発です。

また今、キュービックは、事業ポートフォリオ拡大のフェーズにきています。複数の事業のPLやBSに触れる機会が増え、経営を学ぶには非常に面白い環境です。

僕が考える、ゆくゆくは起業を考える学生が新卒で選ぶべきポイントは3つあります。
まずは「PLの責任を早期に持てる場所を選ぶ」こと。二つめは「経営情報が開示されている/情報の透明性が担保されている」こと。三つめは「ステージの違う会社に触れる」ことです。

現在のキュービックでは売上100億円を超えたプライベートカンパニーだからこそこれら環境を用意できるのだと思っています。
どうしても会社の規模を大きくしようと思うと、株主が増え無視することができず、リスクのあるチャレンジや自分たちが大事にしている価値観に向き合いつづけることが難しくなることがあります。キュービックでは100億を超えた規模にもかかわらずプライベートカンパニーのため、リスクのあるチャレンジや自分たちが大事にしている価値観に向き合うことができます。
※キュービックが上場しない理由はこちらのnoteに!

また、情報とリテラシーの両方が手に入る環境です。
四半期で行われるCUE-ESなどはまさにその例です。「CUE-ES」というのは キュービック・エグゼクティブ・セッションの略で、四半期ごとに実施する、全従業員参加のイベントです。CUE-ESの目的は、「経営の擬似体験を通じて自分たちの仕事を俯瞰で見つめ直すことで、組織変容のキッカケをつくる」です。経営陣が主体となって企画、抽象度の高い経営課題を扱い、実際の会社の数値を用いながら全社で議論をしています。

また、経営会議の議事録など貴重な情報が公開されています。このような情報開示には経営としてしっかりとコストがかかっています。短期的には売上にも直結しないコストですが、従業員のためを考えた投資です。

就活時にはこの環境の価値にはなかなか気づけませんが、情報の透明化をここまで進めている企業は稀だと感じます。私は社外のICCという活動に取り組んだり、経営者の家で育ったこともあり、中小企業の社長と話す機会があります。その中で、キュービックがどれだけ珍しい存在であるかを実感しています。

ベンチャー企業で業績が急成長している会社では単一事業を伸ばすスキルは身につきますが、経営全体を学びたいなら、持ち株100%のプライベートカンパニーであり、事業ポートフォリオ拡大のため異なる企業規模の会社が集まってきているキュービックはさまざまなアプローチ方法を学べるので、非常に有益な経験が得られるのではないでしょうか。



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